愛し方を教えます。

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「禁じられた恋愛? 上等じゃない。 あたしは神よ。 神には逆らえないのよ。 ごり押しよ」 ええい、ままよ。 この際だから本心吐き出しちゃえ。 「……それって」 「そうよ! アンタの事考えると、血湧き肉踊るのよ!」 霊能力者が次の言葉を発する前に先に言う。 「相反する事いうなよ」 あたしの言葉に霊能力者は困惑する。 「……離れたくないの。 一緒にいたいの。 貴方の傍にいたい……」 あたしの目から涙が出る。 こんな感情初めてよ。 今までこんなに誰かに夢中になった事はないわ。 「もう俺我慢できない。 自分を制御できない。 君と付き合いたい」 霊能力者はあたしの涙をそっと拭き取り、優しく笑った。 コイツ……。 こんな顔もできるんだ。 「それって……」 あたしは思わず霊能力者を直視した。 「告白……だよ。 恥ずかしいから何回も言わすな」 フッと視線をそらした霊能力者は耳まで真っ赤にしていた。 なんてウブなんだろう。 「あたしは淫魔。 人を惑わしてしまう。 こんなあたしでもいいの?」 あたしは自分自身に我に返る。 いやがうえでもあたしは男を引き寄せてしまう。 淫魔の力。 淫魔として産まれてきた定め。
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