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「やかましい!」
霊能力者は経文を唱えるのを止め、あたしを怒鳴り付ける。
どうやら、図星つかれて腹が立ったらしい。
何と気の小さい男なんだろう。
「乳吸う?」
自慢の巨乳を持ち上げ、あたしはいきなり霊能力者を誘惑する。
ボディコンな服を纏っているから余計に胸が強調される。
「吸わねぇよ!」
チラリと見えるあたしの胸の谷間をチラ見しながら、霊能力者はツッコミを入れる。
チラ見してるって事は全く興味がないってわけじゃないのか。
ますます意味がわからないわ、コイツ。
「吸わせないし」
あたしは胸にそえていた手を離す。
その反動であたしの胸がブルンと揺れる。
「淫魔!
俺は絶対アンタに勝つ!」
顔を赤らめながら霊能力者はあたしを指差しカッコつけている。
もう、疲れちゃった。
「逃げるのか?」
知らんぷりしてスタスタ歩いて立ち去ろうとしていたあたしに、霊能力者が声かけ引き止めた。
「あたしは人畜無害よ?
何で退治されなきゃいけないの?」
あたしは振り返り霊能力者に言い返す。
「なぁ~にが『人畜無害』だ。
発言からして卑猥じゃないか。
アンタは淫乱の塊の淫魔……」
げしっ……
霊能力者が握り拳を作りブンッと後ろにふった瞬間、誰かに当たった。
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