ヤキモチ

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「いらっしゃいませ」 Blauの木の扉を開けると 何故か一哉の声。 「なんで…?」 一哉が諭くんとお揃いのエプロンをしてレジに立っている。 「やっぱり 来た」 一哉は 楽しそうに言うと 並んでいたお客さんの相手をしながら 僕を見てニヤニヤと笑った。 「やっぱりって」 「だから そのまま。あ、ありがとうございました。また来てね」 二人連れの女のコ達は 一哉に嬉しそうに手を振っている。 「ああ、章クン。いらっしゃい。カズくんに手伝って貰っちゃって。凄く接客が上手だから、オイラ パン作りに専念できて 助かってる」 諭くんが 奥から出てきて嬉しそうに言った。 「そ、そう…」 なんだか 返す言葉も無くて パンの棚を眺める。 「たまには 俺も買おうかな…」 独り言を呟いて トレイを持った。
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