普通の日常だと

ママが壊れる

「もんちゃーん、たらこ ないんだってー!やだねぇー。 ママけちだね「ねー」

一人で人形と遊んでいるとパパが帰ってきた。夕飯の準備が出来たと呼ばれ、行ってみるとやはり鍋には大量の野菜と魚。げんなりしながら、

「ひろ、それたべれないー」

と言うとパパが

「じゃあ食うじゃねえ」

わかったと言おうとした瞬間、蹴りあげられ床に落ち、弾み、また床に叩きつけられた。

息が出来ず、走りよってきたママを見上げ
「ひろだいじょーぶ」

鍋のあるテーブルまで戻ると、パパに謝り、食べられそうなものをよそってもらうと無言で少し食べた。

先程蹴られたショックと、煮たってどろどろになりつつある野菜がとても食べ物として受け付けなかった。

声を上げず泣いているとママに自分の部屋に行くよう促された。