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ママが出ていったのを確認すると、自分の部屋の小さな冷蔵庫からジュースを取りだし飲んだ。
そして手に持った飴を見つめ、
「これは、もんちゃんのー…」
自分に言い聞かせつつこっそり食べた。
人形はそんな私を見て笑っている気がした。自分で食うのかよってニコニコしながら私に抱かれる人形を見て本当の妹のように大切に思った。
家の中はママの泣き声とパパの怒声と、そこらじゅうのものが引っくり返る音がしていたが、もう私にとってはBGMと同じだった。
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