歩むべきは「明日」

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「中は、中はどうなっている!」  ゴードンは叫んだ。  周りの3人には、おおむねの事態を話している。 「ねえ、アルは? アルはどこ?」 「……<闇>の専攻の名が泣くね、これは……」  取り乱している3人を落ち着かせようとするラク。 「落ちつけ、3人とも」 「……ちょっと待て、3人だと…?」 「どうした、ゴードン」 「! ルーナが!」  イリスが叫ぶ。 「ルーナが、まだ中に!」  眠っていた。  ……苦しげに。 「なんだと!?」  ラクは魔方陣を殴る。  だが、拳はむなしくはじかれる。 「くそっ、いったいどうしたら……」 「……1体?」  ゴードンの言葉に、ラクが反応する。 「ラクさん、どうしたのですか?」 「そうだ、1体だ! まだ、中に俺が2体いる!」 「それは、壊れているんじゃ……」 「俺の本体は俺の魂だ! いくら体が壊されても、いくら魂が少し消えようとも、再び憑依すれば!」  その瞬間、他の2体から聞こえた。  2つ目の魔方陣が出来上がった、と。 「よし、これに俺の力を加えてやれば……俺の可能性を信じる!」  可能性を変える可能性は、今のラクにとっては簡単にできる。  そう、人間でなくなった者ならば。
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