ハジマリノウタ

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~♪ 心地よい歌声が環奈の耳に入る。 ーこれが音楽学校の実力か・・・ 環奈は目をつぶり、聞こえてくる美歌の歌声に集中した。 環奈は今日、この天風音楽学院に入学してきたばかりで、校舎を回っていた。 後ろから迫る先生に気づかないほど、環奈は美歌の歌に吸い込まれていた。 ー星野さん? 急に呼び掛けられ、びっくりして振り向いた環奈は米沢先生に気づいた。 ーよ、米沢先生!!!!! 先生は優しい笑みを見せた。 顔が赤面しているのを環奈自身、わかっていた。 ー米沢先生、お久しぶりです! ふいに美しく高い声が廊下に響いた。 気付いたら、もう既にあの聞き惚れるような綺麗な高音が聞こえなくなっていた。
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