サキュバス・インキュバス

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コネタ あら、あんな所にいい男! 今晩は、あの人にしようっと。 赤いゆるふわウェーブヘアに、大きな蝙蝠の翼を持った女性が、上空より男を見つけるなり、近くに降下。 そして、羽の無い美しい女性へと変身し、男に近づいていく。 「こんばんはー。」 「……………。」 あれ?懐をモゾモゾしているけど、返事が無い。 「あのー。良かったら一晩泊めてくれませんか? なんでもしますよ?」 「…………………」 返事が無い。 「あのー。もし………きいてます?」 女が背後から男の方をポンと叩いた瞬間! 「お小遣いをあげよー!!!!」 「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!! うーん」 ぱたりと倒れた女性は、白い煙に包まれ、本来の姿を露わにする。 「おや? あなたは、サキュバスさんじゃありませんか。」 サキュバスが声をかけた相手は、なんと、リビングデッドの佐々木さんだった。 「おーい。しっかりしてください。 んー。女人禁制の我が家に連れていくわけにはいかんし、困った。 そうです!」 佐々木が、サキュバスの角をくるりと回転し、上へ持ち上げるとサキュバスがインキュバスに変化した。 「これで大丈夫ですぞ! しっかりするのです。」 インキュバスは、佐々木の家に連れていかれ、たいそうモテなされたそうな。 「これなどいかがでしょうか? チキンナゲットです。」 「うまぁー!」
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