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バッサバッサと響く羽音…
バフォメットは今日も黒ミサを探し空を飛ぶ。
「ふむ…近頃黒みさはめっきり減ってしまった。
寂しいのぅ…」
ため息をつくバフォメット…
もはや潮時か…
などと思いながら宙を待っているととあるアパートから黒みさの気配…
「うほっ!黒みさだ!
人数は少ないが…
いくしかないではないか!!」
バフォメットはルンルン気分でそのアパートへ向かった。
そして…そのアパートでは…
「出来たデス!
ニーナ特製黒シチューデス!」
「うぉっ!なんだろう…ヤバイ気配しかしないぞ?」
「うむ…魔界にも存在せん香りだ…」
「はぁはぁ…これを飲めば…あらたな絶頂が…考えただけではぁ~ん…」
皿に盛られてもグツグツ煮えたぎる黒シチュー…
ミコ以外の誰もが息を飲んだ。
「もう!我慢できません!頂きま~すっ!」
「まて!?食えば死ぬぞ!」
「しっ…失礼デス!
このシチューには滋養強壮効果も…」
突然…ガラガラガラとベランダの扉が開きバフォメットが姿を現した。
「これはこれは…悟殿下とニーナ姫ではありませんか…
黒みさなら私も混ぜて貰えぬか?
専門分野ゆえ、役に立ちますぞ!」
「バフォメット!?」
「むきぃ~!黒みさとは何デスか!?」
悟達は怒り狂うニーナを皆で取り押さえ苦笑するとルーシが不思議そうな顔をするバフォメットの腕を掴み、黒シチューを差し出す。
「待ってたよ!さぁ!召し上がれ!」
「ふぁ~!ふぃ~ふぁほひひゅ~!(あぁ~!ニーナのシチュー!)」
「ほぉ~ミサの定番ですな!
頂きます。…………にょほはほほれ~♪」
バフォメットが黒シチューを口にした瞬間…
訳のわからない言葉を発しながら倒れ、口から泡を吹き出した。
「…………食わなくて良かったな…」
「なっ…」
顔を見合わせうなずく悟とルーシ…
その後ろで悶えながら黒シチューを食べるミコには気づかずに…
「はぁ~ん!きますわっ!」
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