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「嘘じゃないよ、親はいない」
真っ直ぐと、揺るぎない目で土方をみた
土方さんはぐっと刀に力を入れると首から刀を離し、鞘に戻した
そして大きく息を吐いた
「亡くなったんですか?」
沖田さんは顔だけをこちらに向けながら言った
「亡くなってたら最高だねあんな親」
皆、目を見開き
「おい、ひでーぞお前親に向かって」
身を乗り出し言ってきた
「止めろ平助!!みっともねぇ-」
平助と呼ばれた童顔やろー
(藤堂平助か…)
平助は原田と呼ばれる男に言われ渋々戻っていく
「なぜそんな事を言うんだい?」
泣くのを堪えながら近藤さんは私に聞いてきた
「なぜと言われても、しいて言うなら、なぜ自分を捨てた親に生きていてほしいと願うんですか?全くもって理解しがたいです」
またもやみんなの表情が曇った
「捨てられた?」
今度こそは土方さんの表情も暗くなった
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