「 1 」

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『……お…………ちゃ………ん…』 …ゥ……。 ヴゥーヴゥー。 「…はっ!…あ、あぁ、あれ?夢見てたのかな……」 いつのまにか眠ってしまっていたらしい。 屋上の床に寝転がりながら空を眺めていたところまでは覚えている。 …夢を見ていたような気がするけれど。 ヴゥーヴゥー。 ヴゥーヴゥー。 スカートのポケットの中でスマホが震えていた。 「三花からだ」 スマホには、三花からメールが2件入っていた。 わたしを探しているようだ。 「戻らないと」 [トイレに行ってた。これから教室に戻るよ] 素早く返事を打つと、立ち上がってスカートについた埃をパンパンとほろう。 そして、また来たときと同じように、屋上扉の鍵をかけると隠し場所に戻した。
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