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「お兄ちゃんたち!早くするのだ~!」
「ちょっ、速すぎだって鈴!」
あれから、街で食事を済ませた後に恋歌たちが元々、行く予定だった桃園というところへ行くらしい。
なにか、やりたいことがあるとか。
あっ、鈴は張飛の真名で恋歌は劉備で関羽は愛莉というらしい。
真名というのは、自分を表す名前で信頼した人にしか呼んではいけない名前らしい。
「うぅ、疲れたよー。」
「もう少しです。頑張ってください。」
そして、大きな坂を登りきり、目の前に広がったのは.....桃色の木が一面に広がっていた。
「おお、これは凄いな。」
「綺麗~。」
「あの坂を登った甲斐がありましたな。」
恋歌と愛莉、そして俺がこの景色に見惚れていると元気な声が聞こえてきた。
「早くやろうなのだー!」
「わかってるよ、鈴ちゃん!」
「?愛莉。今から一体、何をするんだ?」
そんな俺の質問に愛莉はふっと微笑みながら答えた。
「義姉妹の誓いです―――。」
義姉妹の誓い.....。そうか、今からやろうとしているのはあの桃園の誓いなのか。
まさか、こんな場面に出くわすことになるなんてな。人生つまてのはわからないものだな。
俺が自傷気味に笑っていると、どうやら準備を出来たようだ。
三人は各々の武器を取りだし、天に突き上げた。
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