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「それで、これからどうすんだよ。」
「うん。とりあえず白春ちゃんのとこへ行こうと思うの。」
白春ちゃん?
って誰だよ。
「ゴホン、これからここの太守を務めている公孫賛殿を訪れるのだ。」
公孫賛ってあの公孫賛か。
「凄いよねぇ。私と同じ学舎に通ってたのに太守様になってるんだよ~。」
かたや太守まで出世した友達とかたやいまだに放浪してる友達。
「.....ぷっ。」
「ああ!皇人さん笑ったぁ!絶対私のこと馬鹿にしたぁ。」
「はっはっ!そんなことないって。」
「むぅ。」
口を尖らせ、睨んできた。
いや、正直睨んでいるようには見えないけど。むしろ、可愛い。
「さあ、二人とも街に着きましたぞ。」
「やっと、着いたのだ~。鈴はもうもうへとへとなのだ。」
かなり、歩いたしな。鈴が疲れるのも無理はないな。
「さっ、早速公孫賛のところへ行こうぜ。」
「うん!」
☆☆☆
「おお!恋歌じゃないか!久しぶりだな!」
「うん!久しぶりだね白春ちゃん!」
あれが公孫賛....。
なんというか、その..........普通だな。
それよりも気になるのは、公孫賛の隣に立っているあの水色の髪の女だな。
纏うオーラからしてただ者じゃない。
「それでわざわざ、今日はどうしたんだ。」
「うん、実は白春ちゃんの盗賊退治に参加させて欲しいんだけど.....。」
それを聞くと、公孫賛は顎に手をあて唸っていた。
「なるほど、盗賊退治で名声を広め、義勇軍を集めようってことか。」
ほぉ、影は薄いといっても流石に太守というわけだ。いい勘してるぜ。
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