三國へ

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俺の名前は、北条 皇人。普通だが、普通じゃない高校生だ。 「なあなあ、あいつだろ?北条って?」 「おい、目合わせんなって。殺されるぞ。」 こんな感じで俺は嫌われている。でも、これは当然のことだ。 それほどのことを俺はしたのだから。 友達なんて当然の如くいない。学校では授業中以外は屋上にいることが多い。 ...いや、授業中でも屋上にいることがあるけどな。 さて、周りもうるさいし屋上に行くか。 俺は席から立ち教室を出て、屋上にいった。 寝転がって空を見上げると、雲ひとつない真っ青な空が広がっていた。 しばらくすると、体育館から校歌が聞こえてきた。 今、体育館では始業式が行われている。つまり、俺は新クラスになった早々サボりってわけ。 だが、教師も俺を怒ろうとしない。恐がっているからな。 「.........退屈すぎる。」 あまりに退屈だな。今日は帰るか。 そう決めると俺はすぐに立ち上がり屋上を出た。 誰もいない廊下に新鮮さを抱きつつ、校門を出て家に向かった。
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