三國へ

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「愛莉ちゃん。このままじゃ何も聞けないよ?」 「むぅ。」 劉備がそういうと関羽は偃月刀を下ろした。 「ふぅ。で、なんでお前たちの字を知っているかだったよな?」 俺の中ではもう結論は出ているけど、あまりにも現実的じゃない。 「俺は未来から来たんだ――」 「「「...............」」」 「........ちょ、なんか言ってくれよ。」 「にゃはは!お兄ちゃんもマシな嘘を吐くのだ!」 「嘘だと言いたいよ、俺も。」 俺の切実な態度が通じたのか、三人も真面目な顔で悩んでくれていた。 あっ、ごめん嘘吐いた。三人じゃなくて二人だった。 「どう思います?恋歌さま。」 「うーん、私は信じてもいいと思う。」 「!?」 「どうしてですか!?」 「だって、その人の目は嘘ついてる人の目には私には見えないよ。」 この発言には正直俺も驚いた。目なんかで判断するなんて.....。性別が違えどそんなところに義の王と言われた劉備玄徳の片鱗を見た気がした。 「わかりました。」 「鈴も問題ないのだー!」 関羽もそういうところを信頼してるんだろうな。 .....張飛に関してはノーコメントだ。
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