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「私たちはあなたのことを信じます。」
「ありがとう。」
「それで、北条さんはこれからどうするんですか?」
「さて、どうするかなぁ....ってぐえ!」
立ち上がろうと思ったが、なにかに躓いた。
ちくしょう、恥ずかしい。なんだよ、ぐえって。ぐえって。
「ちくしょう、一体何なんだよ。ってこいつは.....。」
俺をこの世界に放り込んだ奴は、どういう意図でこんなことをしたんだが。
俺が躓いたものは、俺が普通ではない高校生たる由縁のものがあった。
それは、日本刀である。
俺はそれを手に取り、立ち上がった。
「そうか....。劉備!お前は民のために立ち上がったんだな!?」
「うん。盗賊たちがみんなの物を奪ったり、殺したり....。それを見てみぬふりを続ける役人の人.....。なんとしたいと....ううん、なんとかしなきゃって思った。だから、立ち上がったの!」
俺はその"強い"瞳に希望を見た気がした。
自分の中に違和感を抱きつつ。
「俺にも、その理想の手助けをさせてくれないか?」
俺がそう言うと、三人は驚いた顔をした。
「北条殿、その剣を見るに武人と心得た。その武を私に見せてもらおう。」
そう来たか。
「関雲長とやれるとは光栄だな。」
俺は刀を鞘から取りだし、構えた。
関羽も偃月刀を構えた。
「..........」
「...............」
しばらく、睨み合うと関羽が偃月刀を下ろした。
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