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黒月が言ったように、虎之介が家に帰ると『黒月様の手がついた』と赤飯を炊き両親が喜んでいた。
学校では羨望の眼差しと、以前のお手つき達からの妬みの眼…
(こんなの…僕は望んでいない)
それからは毎日のように、黒月は虎之介を相手に選んだ。
始めの頃は、尻尾を弄られつぶれたところを無理矢理後ろから侵入された。
しかし、最近は灰色の耳をくすぐったり、前戯だってしてくれるようになり、優しい愛撫に自然と声も出るようになってきた。
「あっ…ふにゃ~ん」
胸を舐め突起を舌で転がされるだけで、口から勝手に漏れている。
「虎ぁ…ここも気持ちいいか?」
「はん…はにゃあ~ん…やだ…」
“いやいや”と頭を振りながらも、虎之介を手で扱いていた黒月が、それを口に含み『じゅぶじゅぶ』と音をたて始めると、虎之介は戸惑いながら頭が真っ白になっていく。
(こんなこと…前はしなかったのに…)
まして、尻尾でしか勃たされことがなかった虎之介が、最近は黒月の愛撫に、混乱しながらも何度もイカされてしまっている。
ある日、学校で何人かの生徒…みんな、過去に手がついた人たち…が前に立ち塞がった。
「自分一人が寵愛を一身に受けてると勘違いしてない?」「あの方は気まぐれだ」「どうせ、じきに飽きられるわ」「捨てられ方が見ものだな」
(うるさい!うるさーい!!)
「だいたい、誰も誕生日だって祝ってはもらえてないんだからね…あの方はそんな人なんだからね」
「……!!」
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