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(なんて…なんて綺麗なんだ…黒月はこんなに綺麗だったのか?)
虎之介は泣いている黒月にそっと唇を重ねた。
「今、めちゃくちゃ黒月が…欲しい…今すぐ抱きたい」
「なっ?何言って…ちょ…止め…俺はそっちじゃねえ!こんのぉ~馬鹿力ぁ!!」
ドサッと黒月はベッドに押し倒され、あっという間に脱がされてしまった。
「てめえ!何でこんなに手慣れてんだぁ」
怒鳴る黒月を見下ろし、虎之介は意地の悪い顔で微笑む。
「黒月が俺にしただろ?銀虎族の学習能力はハンパじゃないんだってよ…どう?同じことされんのは?」
いつも見ていたはずの黒月の裸体は、虎之介を欲情させるに余りあるもので…
「黒月って、こんなに…魅力的だったんだ」
上から下までマジマジと眺める虎之介を黒月は睨み上げる。
「くそっ…俺は抱かれる趣味はねえ!」
「今から趣味にしな」
虎之介はニヤリと笑った。
制服を脱いだ虎之介の体は、しなやかな紛れもない“男”の体…昨日までの少年の体の面影も、黒月がいつもつけた痕も…
ない…
(俺の知らない体…)
黒月の翡翠の目は、潤んで今にも涙が溢れそうになっている。
「なんで…俺は…」
体を這う舌に感じながらも漏れて出るのは…
「黒月…おまえの尻尾…思った通り気持ちいいな」
「ふわぁっ」
虎之介はふわふわの丸い尻尾を軽く握り感触を確かめ頬ずりをした。
初めての感覚に、たまらず黒月も甘い声を出す。
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