○ ふわふわ… ○

9/14
前へ
/15ページ
次へ
(もうすぐ、僕の誕生日だ…) あの言葉が気にかかる。 祝って欲しい訳じゃないが… もし、その日も一緒なら、その気がなくても『おめでとう』くらい言ってくれるかな? それとも、ただの性のはけ口でしかない僕のことなんて… 「僕…一週間後…誕生日なんだ」 小さな声で呟いてみたが『あっそ』と返ってきただけだった。 また制服を脱がされ、黒月につけられた内出血だらけの体を晒す。 消えかけていた部分も、また吸われて赤くなっていく… 「あにゃ~ん」 甘い声を上げた虎之介に、黒月が初めて唇を重ねた。 「ん……ふ…んん…」 初めてのキスが…まさか初めての交尾の日から何ヶ月も後なんて…考えもしないよ… こんなの…こんなの…ズルいよ… 誕生日当日-- (結局、今日もか…) 学校終わったら、また一緒に過ごさないといけない… 「ん…?は?誰?……俺?いや、俺が俺?じゃなくて…」 慌ててリビングへと走って行くと、両親が真面目な顔して座っている。 「……っ…ふうぅー」 両親は、一瞬驚いた顔をしたけど、こうなるのがわかっていたって顔して一つ息を吐いた。 「座りなさい」 促され腰を掛けた自分に、両親は驚くべきことを言った。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加