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(もうすぐ、僕の誕生日だ…)
あの言葉が気にかかる。
祝って欲しい訳じゃないが…
もし、その日も一緒なら、その気がなくても『おめでとう』くらい言ってくれるかな?
それとも、ただの性のはけ口でしかない僕のことなんて…
「僕…一週間後…誕生日なんだ」
小さな声で呟いてみたが『あっそ』と返ってきただけだった。
また制服を脱がされ、黒月につけられた内出血だらけの体を晒す。
消えかけていた部分も、また吸われて赤くなっていく…
「あにゃ~ん」
甘い声を上げた虎之介に、黒月が初めて唇を重ねた。
「ん……ふ…んん…」
初めてのキスが…まさか初めての交尾の日から何ヶ月も後なんて…考えもしないよ…
こんなの…こんなの…ズルいよ…
誕生日当日--
(結局、今日もか…)
学校終わったら、また一緒に過ごさないといけない…
「ん…?は?誰?……俺?いや、俺が俺?じゃなくて…」
慌ててリビングへと走って行くと、両親が真面目な顔して座っている。
「……っ…ふうぅー」
両親は、一瞬驚いた顔をしたけど、こうなるのがわかっていたって顔して一つ息を吐いた。
「座りなさい」
促され腰を掛けた自分に、両親は驚くべきことを言った。
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