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体育館は女子の歓声で溢れていた。
アイドル顔負けの人気ぶりである。
バスケ部が体育館いっぱいに広がって練習をしていた。
その中にいた大志先輩を一番に見つけて胸が高鳴る。
「今日は紅白戦なんだよ。僕は白、大志は赤だけど、白応援してね♪」
なんて冗談っぽく笑う響先輩。
もちろん響先輩だって分かってるはずだ。
ボクが大志先輩を応援することくらい…
「そーゆうことは優花ちゃんに言ってくださいよ!それに早く行かなくて大丈夫なんですか?」
選手はもうみんな準備体操をしたり、ボールをいじったりと、スタンバイしてる。
「はは、そりゃそうだ。じゃあもう行くね。またあとで」
響先輩は笑いながらも、走って部室へと向かっていった。
1人残ったボクはギャラリーに登り、一番空いている場所に立つ。
相変わらず女子の黄色い声援はスゴいし、応援幕まで用意されている。
部活内の紅白戦でここまで盛り上がるのを見たのは初めてだ、と驚嘆した。
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