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――放課後。
部活動で賑やかなグランドを横目に、優花ちゃんと歩く。
「それ、響先輩に??」
優花ちゃんがなにやら大事そうに袋を持っていたので聞いてみる。
「うん!はちみつレモンなんだけど…」
ちょっと頬を赤らめた優花ちゃんをみて、思わず笑みがこぼれる。
優花ちゃんにこんなに思われてる響先輩は贅沢者だな、なんて思いながら。
「響先輩ーっ!!がんばってっ」
隣で優花ちゃんが叫ぶ。
近くの市民体育館で行われている、西高対東海高の練習試合。
響先輩のいる東海高の応援席はほぼ埋まっていた。
「響先輩っ」
優花ちゃんの声とほぼ同時にあがる歓声。
どうやら響先輩がシュートを決めたようだ。
響先輩にはやはりファンが多く、あちこちで響先輩を応援する声が聞こえた。
…そしてもう1人、響先輩に人気も実力も劣らないような選手がいた。
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