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俺は下川 直哉。
この物語の主人公。
騎士団雑用係だ。
魔王が健在しているこの時代、魔王討伐の為に騎士団で日々鍛錬し続ける人達の手伝いをするのが俺の仕事だ。
こうやって俺が話してる間に違う訓練が始まってる。
「遠慮しないで、どんどんきてね」
「わかりました。じゃあ、いきます!」
「っ…、結構力強いのね」
「まだまだいきますよ!」
「っ…、もっともっと!もっと突いてきて!」
「すいません。そろそろ限界です…」
「んっ、君の全て、私にぶつけて!」
…
……
………
「いい突きだったわ。」
「ありがとうございます。」
「でも、まだ斬撃の方はイマイチね。これから訓練したら、威力は上がると思うから、頑張りましょう。」
「ありがとうございます。頑張ります!」
「あそこで訓練してる男女のセリフだけ聞いてたらムラムラした!直哉!ナンパしにいこうぜ!」
「お前少し黙ってろ」
こいつは山本 慎吾。騎士団員見習いで俺の親友の一人。
黙ってればかっこいいのに女欲全開の発言をする。
騎士団の中ではぶっちぎりの残念さを誇る。
まぁ、いざという時には頼りになる奴なんだよな。
「直哉~、お前は彼女とか欲しくないのかよ~」
「別に。お前はもうちょっと自制心があれば彼女できると思うぞ。」
「マジか!?」
「おう。この間、救急隊の女の子が吐いちゃった時に真っ先に片付けてくれたじゃんか。あの時、正直かっこよかった」
「照れるな~、まぁ、嘔吐物といえども、あれが可愛い女の子の中から出てきたと思うと頭より体が先に反応しちゃったというか///」
ダメだこいつ。救いようがない。
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