袖触れ合うも他生の縁

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「そうだよね~あははは!」 初めまして、こんにちは。 いきなり笑って登場した私の名前は、冬木 秋帆。17歳!華も恥じらう高校二年! とはいっても、私は自分が好きじゃないため、そんな明るい気分になれない。 どうして自分が嫌いかというと、自分の性格が嫌い。 顔は仕方ないからあきらめるしかない。 でも、性格は直せるからあきらめれないんだよね。 こんな性格いやだ。いつからか、そう思った。それからずっとそう思ってる。 私の性格は、周りから見れば、いつも笑顔で馬鹿なこ。悩みもなさそう・・・と言われるだろう。 でも、本当は違う。 私はいつも、楽しくなくても自分を殺して笑って、悩みもなさそうにして。 嫌な事いわれても、笑顔で受け流して、笑われて。 怒ったりせず、笑う以外の感情を消して。 そんな風に生きてきた。 このごろ無理して笑ってるから楽しくなくて、こんな満足に生きれないような人生ならやめたいと思ってるけど、やっぱり死ぬのは怖くてできないし。 自分のこんなチキンなところもキライ。 全部キライ。 無理して笑ってる自分に気がついて、そこで絶望してキライになって、でも、帰れないことも判ってもっとキライになって、それを繰り返してるうちに好きなところを見失ってしまった。 そして、今に至る。 こんな人生は楽しく無い。 でも、生きるしかない。 選択肢が無くて、決められた道歩いて、何も感じなくて、ツイライヨ。 生きてる意味を探したいけど、探しても見つからない気がして、それが怖くて。 誰かに言いたくて、いえなくて。 毎日を生きてる。 早く、放課後にならないかな。 家にいるのが一番いい。 安心するから。 いまは、お母さんがしんじゃって、お父さんは海外にいるから一人暮らし。 話を聞いてもらえる人はいないけど、お母さんの遺影に向かって話したりするからまだ、安心できる。 だから、早く帰りたい。 そう一心に願っているうちに、放課後になった。
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