1話「いつも通りの日々」

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そして朝日が夕日に変わった頃。 陽菜は教室で帰り支度をしていた。 「・・・あれ?ん?」 「? どしたん?」 陽菜の行動に友達の真央が声をかける。 「や・・・傘が行方不明になっちゃって・・・」 「え?・・・あんた傘なんか持ってきてなかったやんか」 「・・・! あー、玄関だ・・・」 「どうするんや? 結構雨、降ってるで?」 窓の外を見ると まるで嵐がやってきたような激しい雨が降っていた。 「あーぁ。敬吾お父さんの予報が当たっちゃった」 「陽菜・・・ もう7年になるんだから、普通に“お父さん“って呼んであげなよ・・・」 「・・・あのね、別に敬吾お父さんたちが嫌いなわけじゃないの。 ただ・・・ただね、“お父さん”って呼んだら 本当のお父さんが消えちゃいそうな気がするの・・・」 「陽菜・・・ その、ごめん・・・っ 変なこと言うて・・・」 「ううん!大丈夫だよっ? ほら、もう帰ろ?」 「うん!」
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