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私の名前は、メイ・パルミエ。
名門、トゥルトデピネレー学園の高等部に在籍する女学生だ。
我が国一番といわれる名門校に通う私なのだが…………家はかなりの貧乏。
奨学金をもらって学んでいる身なのだ。
田舎出の私は、一人暮らしをしている。
……が、当然家賃の高いマンションなどには入れず、安い学園管理下のボロアパートに住んでるというわけだ。
実のところ、このボロアパートに住んでいる人間はあまり多くはない…。
名門校というだけあって、入学するのは貴族の子どもが殆どだ。
学費はバカにならないくらい高いけれど、でも誰もが知る名門校に通える私は毎日が充実していた。
そして、彼。
彼の名は、きっと国中に知れ渡っている。
縁の広いハットを被り、暑かろうが寒かろうが黒のスーツをしっかりと着込んでいる。
髪は色素が薄く、銀…というよりは白髪に近い。
その髪をピッシリとオールバックに固め、その出で立ちは紳士そのもの。
端正な顔からたまにこぼれる優しい眼差し。
きっと女ならば、誰もがときめくに違いない。
………しかし。
彼は、この国では特殊な存在なのだ。
彼の名は、レイニー・ブラッド。
殺し屋、だ。
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