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少女「私は遥・・・新見遥です。どうぞよろしく」
少女・・・遥は優雅ささえ感じるうやうやしい動作でお辞儀をする。
遥「先ほどの・・・そこの方の質問にお答えしますと、ここは私が作り出した異空間で、一応私の両親が経営していた旅館がモデルになっています」
その言葉で、所長達は彼女がこの旅館を経営していた夫婦の娘である遥であると確信した。
所長「成程、君の名前とここがどこなのかは分かった・・・ で、君が言っていた“御持て成し”と言うのは?」
遥「はい・・・その御持て成しこそが、ここを出るための条件になってきます」 副所長「ふぅ・・・で、その内容は?」 黙っているのが苦痛になったのか、今度は副所長が質問を投げかけた。
遥「実は私、IQテストを解くのが趣味でして、自分でも考えたりしていまして・・・そこで皆さまにはここからの脱出を賭けて今から出す十問の問題に答えて頂き、クリアできれば見事脱出・・・出来なければ・・・」
主任「出来なければ・・・?」
全員の緊張が一気に高まる。
遥「ここから一生出ることは叶いません」
全員の顔が瞬時に強張り、緊張・不安・焦り・恐怖が心を蝕んでいく。
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