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瑛斗は菜月の存在に気づいていないのか友人と少しチャラけながら歩いていた。
菜月も悠との会話で全く瑛斗には気付いてない。
ぶつかりそうになる事に気づかずに……。
そして、そんな二人はやはりぶつかってしまった。
肩と肩がぶつかり、菜月は地面に尻餅を付いた。
―ドンッ。
「いたっ……」
「菜月!大丈夫か?」
悠が菜月の手を差し伸べると菜月は「大丈夫」と言いながら立ち上がった。
「な、なんとかね。大丈夫だよ」
「そうか、なら良かったよ。……そこのアンタ女の子に尻餅つかさせて謝らねぇのかよ」
悠は瑛斗を睨みながら言った。
瑛斗は菜月を見ると少し無愛想に謝った。
「……あ、あぁ。悪かった。怪我は無いか?」
「別に大丈夫です…」
「そうか。怪我が無くて良かった」
そう言って瑛斗達はまた人混みに消えて行った。
「なんだよ、あの人…」
「さぁ」
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