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―――暗い…
…暗い部屋の中。俺は独りで立ち尽くしている。
「…ここは…まさか…!!?」
見覚えのあるこの場所に、俺はまた足を踏み入れている。
「…おい…何でまた…こんな所にいるんだよ…?
…くっ…!!?」
…身体が…動かない…これってやっぱり…
などと考えていると、目の前にある扉がゆっくりと開いた。
…ギギ…ギギギィ……
扉の先には、ひとりの女性が俯いたまま立っていた。
「…あんたまさか…和美…なのか…?」
女はゆっくりと顔を上げた。
「…ふふふ…」
「…え!!?ま、まさか…」
全身に鳥肌が立ち、冷や汗がどっと噴き出してきた。
「………ゆ…祐子………
………どうして………?」
「…ふふふ…久しぶりね、優ちゃん…」
目の前にいた女は、祐子だった。本当に祐子なのか…まだ和美に…
「…私は祐子…
…私はあなたのせいでこうなったの…
…責任とって…くれるわよね…?」
俺は、覚悟を決めた。祐子に殺されるなら…
祐子は、見た事もないような不気味な笑顔で、俺に近づいてきた………
―――完―――
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