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「眞柴くんっ!!」
体の自由を奪われた眞柴君が、草陰に隠れていたあたしに気付く。
苦悶の表情を浮かべつつ、眞柴くんは最後の力を振り絞って、銃声のした方向を指さす。
(言われなくても分かってるわよ!!)
あたしはパっとと立ち上がって、銃声のした方向へ銃を構える。
狙いを定める前に、引き金を引く。
マガジン交換する隙を与えないよう、その辺り目がけて思い切って全弾を掃射する。
連射速度 750発/分 のフルオートでばらまかれる弾丸は、ほんの数秒で全弾を撃ち尽くした。
そして、周囲に赤い液体が飛び散ったと同時に、着弾地点から悲鳴が聞こえた。
当たった!
素早く周囲を見渡す。他には敵の姿は見あたらない。
どうやら敵は今の一人だけだったようだ。
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