出会い

11/12
前へ
/16ページ
次へ
  「じゃあ、とりあえず俺の上着で」  ちなみに、現在の俺達の格好。  俺、茶色のジャケットに青のシャツ。  マリ、白いワンピース。  何だこの二人……。  それは置いといて、俺はレヴィアにジャケットを羽織らせて抱き上げる。 「ウー……」 「窮屈かもしれないけど、我慢してね。さて……。どうしようか」  俺は唸り声を上げるレヴィアの頭を撫でて宥めながら、マリの方を見る。 「とりあえず、館長さんに会いに行きましょうか。博物館にあったんだもの。きっと何か知ってるわよ~」 「ああ。それもそうか」  博物館にあった物の事は、博物館の持ち主に訊けばいい。  レヴィアの事を知らない筈が無いだろう。 「それじゃあ、館長室はどっちかしらぁ」 「探す必要は無い」  突然、俺達の背後。部屋の出入り口から男の声が聞こえて来る。  だっ、誰だ?    
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加