出会い

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  「L……? E……? んー……?」  何これ。字が死にかけのミミズが這いつくばって必死に逃げようとした結果残した体液の後みたいに訳の分からない軌道を描いているんだけど。  英語、なのか……? 英語、だよなあ……。 「レ、レヴィア……?」  とりあえず、LEVIAってとこまでは読めた。そこから先は既に人語ではないようだ。  まあ、名前としての不備は無いから問題無いだろう。 「レヴィア、だな。レヴィア」 「キャウ?」  張り付いているそれの脇の下に手を入れて持ち上げて、顔を見ながら石板に書いてあった名前を言う。  すると、それは不思議そうな顔をして首を傾げた。  きゃう? と言われても……。 「あら~。ちゃんと名前が決まっていたのねえ。言ってくれれば良かったのに」  …………。  もう疲れたからツッコミはしない。  んっ? 「レー、ヴィ?」  えーっと、石板曰くレヴィアが首を傾げながら俺の言った言葉を繰り返そうとしている。  えっ、マジで? 「凄いわねえ。もう言葉が喋れるなんて。神童かしら?」 「生後数分で喋れるとかもう天才とかの域じゃないから」  でも、確かに今レヴィって言ったな。  ……まあ、人間じゃなさそうだし。 「そう。レヴィア。ほら、レーヴィーア」 「レーヴィーアー?」 「そうそう! 凄い凄い!」 「きゃぁうー!」  キチンと繰り返せた事に感動して、俺はレヴィアを抱きしめて頭をめちゃくちゃに撫でた。  何か、本当に子供出来たみたいだな。    
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