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そのまま待つこと30分――
細身の男性店員が自動ドアをくぐって外に出てきた。
『いらっしゃいませ!お待たせしました。ただいまより、新作ゲーム【Death Game】発売となります!』
その声と同時にそこらへんから、声があがる。
『よっしゃぁー!!』
『早く店に入れろー!』
「わぁ!ようやく発売だね!」
まだ暗い感じの悠は呆れながらこう言い放った。
「…こんなゲーム、どこがいいんだよ…。」
「はぁ!?あんた、何言ってんのー!?」
その言葉にすぐさま反論する飛鳥に対しても冷たく言い放つ。
「ほんと、こんなゲーム買ってどうすんの?」
「なっ…!…てか、あんた、いつもより期限悪いわね…?」
「…そうだね。朝だからじゃない?」
「え、まさか朝に弱いの?」
「…そうですけど?」
飛鳥は、意外な発言に内心驚きながらも冷静に言葉を返す。
「へぇー…?じゃぁ、これからは朝の6時にモーニングコールしてあげよっか?」
「いらない。」
きっぱりと言う悠に対して口元を引きつらせ前を向いた。
前に並んでいる人たちはあと5名ほど。
新作ゲームの【Death Game】が手に入るまであとちょっとだ。
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