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今は第一準備室で時間を潰していた。担当の先生がまだ姿を見せないからだ。
携帯でソーシャルゲームをする。最近では課金しないと楽しくないゲームが多数だが、俺は課金するつもりはない。
俺の隣の席に座っている友人の高坂 圭が、自分のノートパソコンを開きカタカタとキーボードを打っていた。
「うほぉ、『ルーインズ・ノーツ2』発売決定っすか、テンション上がってきた」
「あれか?ラノベゲーの奴、どういうストーリーだっけ?」
俺がそう訊くと、圭はやれやれという感じに首を横に振り、ため息を吐いた。
「あの名作しらんとか、ミク本当に推理小説好きなん?」
「当たり前だろう」
因みにミクとはあだ名である。三國だから上の二文字をとってミク。圭曰く、ボーカロイドとは一切関係ないらしい。
「『ルーインズ・ノーツ』は推理ラノベゲームだお。学校で次々に殺人事件が起こるわけ、それがどれも奇怪な殺人方法で、主人公である神谷 優が犯人を突き止めるって奴、ヒロインが可愛いのよ反則的に、結局犯人は尾道っていう同級生だったけど、尾道も最後には奇怪な死に方をして1が終わった。2は新たな事件の始まり、次は秋葉原を中心にした殺人事件なんだと」
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