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「なっ……何ですかその持論!?
滅茶苦茶過ぎますよ!」
「じゃあ山田君に逆に聞くけど、何か他に趣味とかある?」
「えっ? まぁ……ゲーム?」
「じゃあさ、毎日ゲームをしててある日突然やり方を忘れたりとか急に雑魚キャラが倒せなくなったとか、そういうのは?」
「…………いえ、無いです」
「以上」
「いや、終わってないですよ!
それ全く別物じゃないですか!」
「どこがどう別物なのよ?
『趣味』ってことに変わりは無いじゃない、好きなことしてるだけなのにスランプなんか掛かったら洒落にならないわ」
「そうかもしれませんけど……」
「そもそもスランプは、ギリギリまで悩み抜いて脳を酷使し過ぎた果てに感染するものなのよ。
ただ趣味でカリカリしてるだけの奴には感染する資格も無いわ」
「……でも! 『二流』の中にも本気で悩みに悩んで真摯に小説に挑んでいる人はいますよね!?」
「まぁ、大体2%くらいはね。
確かに『有り得ない』は言い過ぎかもしれないわ、その2%の人は『限り無く一流に近い二流』ね」
「……残りの98%は?」
「『飽きた』のよ」
「飽きたぁ!?」
「そう、ただ飽きてるだけ」
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