とある高校の文学部

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「どうかした?」 「いや、部長今『自分は二流だ』って言いましたか?」 「言ってないけど、そんな感じの意味合いではあったわ」 「自虐ネタですか?」 「は?」 「え?」 「山田君……もしかして『二流』って言葉を軽く見てない?」 「いや……だって普通は皆一流になりたいって思うでしょう」 「山田君は一流になりたいの?」 「まぁ、なれるものなら」 「諦めなさい」 「清々しいほどに即答!?」 「だって山田君、小説家志望じゃないんでしょ? 百億歩譲って小説家志望だったとしても、携帯小説とエロサイトにハマってる間は無謀な目標ね」 「エロサイトは関係無いです! て言うか、そんな夢も希望も無いこと言わないでくださいよ!」 「甘えるんじゃないわ! どうせ世の中殆どの人間が三流で生涯を終えるのよ! 二流ってレッテルを貼られるだけでも有り難いと思いなさい!」 「おいやめろ」
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