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「……でも、部長。
確かに同音異義語を応用することの重要さは解りましたが、実際に文章に盛り込むとなると……」
「めんどくさいわよね」
「そうそう、中々難しい…………めんどくさい!?」
「めんどくさくない?
そういう言葉遊びが好きな人ならドンドン使えるんでしょうけど、苦手な人だって当然いるのよ?
第一、同音異義語を使ってみても読者に洒落っ気が通じないケースだって沢山あるんだから」
「そりゃまぁそうですけど……」
「大丈夫だ、問題無い。
そんな人達のために、更に簡単でお洒落感を出す方法があるわ!」
「イーノ……部長!
その方法とは一体!?」
「『同音同義語』よ!」
「『同音同義語』!?」
「そう、同音同義語。
これは同音異義語より遥かに簡単なのよ、何せ発音も意味も同じで誰にでも理解出来るんだから」
「はぁ……具体的に説明していただけると助かるのですが」
「感覚の問題になっちゃうけど、ファンタジー小説を読んでる場合『炎』と『焔』だったらどっちの方が強く見えるか、って話よ」
「あっ、そういうことか!」
「他にも『最強』より『最凶』の方が一層イカれたラスボスっぽい雰囲気が出るかも、みたいな?
語呂合わせみたいなものだけど、そういう小さな言葉から工夫してみると文章も輝いてくるわ」
「はー……確かに同音異義語よりお手軽に使えますね」
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