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☆
「お待たせしましたぁ」
「あ、君が恵くんかい?」
「はい♪」
いつもの営業スマイルを向けると、相手も笑い返してくる。
今日の相手は35歳前後のサラリーマン。
いくら小遣い稼ぎでもキモいおっさんとはヤりたくないから、一応顔も選ぶ。
―ふむ。写メで見るよりは男前だな。細身で身長も高い、結構な男前なんだけど女装男子好きのゲイなのか。残念なおっさんだな。
心の中では笑いながら、人懐っこい可愛い子を演じる。そんな演技も慣れた。
「早く行きましょう?あ、なんてお呼びすればいいですか?」
「あぁ、そうだなぁ・・・『おじ様』なんてどうかな?」
「はい!では、いきましょうおじ様♪」
―おじ様とか(笑)
そこから少し歩いたところの喫茶店で少しお茶して、それからホテルに入る。
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