322人が本棚に入れています
本棚に追加
「ダイキ、何言って…」
驚いた。血をあげるなんて。
「ケイ、自分では気づいてないでしょ?
初めて会った時よりも弱ってるよ…」
「大丈夫だって。ちゃんとトマト食べてる」
「トマトだけじゃダメなんだよ…。
…吸血鬼はちゃんと血を吸わなきゃ。」
だからって俺に?
自分の血を吸われてもいいって言うのか…?
「俺、ずっとケイと居たい。
だけどケイが弱ってくのを見てるのは嫌だよ…」
「俺は心配しなくても大丈夫だかr…」
「大丈夫じゃないんでしょ。」
最後まで言いきる前に
ダイキに言葉を遮られた。
「本当は血…、吸わなきゃ辛いよね…?」
ダイキの言う通り。
吸わなければ弱ってく一方で、
このまま過ごせばきっと姿が消える。
「だけど…っ、」
「俺は平気だよ?
ちょっとくらい貧血になったって、
横になればすぐに治るからっ」
ダイキの言葉に心が揺れた。
本当に吸ってしまっていいのだろうか
「…ケイ」
自ら俺に身体を預けるダイキ
その首筋にゆっくりと近付いた。
最初のコメントを投稿しよう!