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試しに自分の頬を思い切り、抓ってみた。
「……痛い」
抓ってジンジンと痛みだした頬をさする。
これで夢なら、俺はどれだけ嬉しかっただろう。
「……ねぇ。何しているの?」
「…………え?」
急に声を掛けられ、声の方向に顔を向ける。
「目は覚めた?」
「……どぉわぁぁぁ!」
振り向いた瞬間に、顔が目の前にあり、俺はのけ反る。
そんな俺を見てか首を傾げている。
目の前には漆黒と言うべき美少女がいた。
目は少々、細目で瞳は黒真珠のような輝き。瞳と同様の長く伸びている黒髪。
そして、真っ黒なコートのような物を纏っている。
そして、黒以外が窺えるのが対照の真っ白な肌。薄ピンク色の唇。
それ以外はほぼ黒。黒づくしと言ってもいいくらいだ。
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