1.異世界

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昼下がりの午後、俺は友達と別れ帰路につく。 今日は高校三年生となる始業式があった。 大して代わり映えのしない校長の演説から解放されて、HRを終えて帰宅となった。 どうして、校長の話と言うものは長くつまらないのだろう。 何よりも気にくわないのは「三年生は受験生となる年で―――」と、だったら早く終わらせて勉強させろと思う。 学年のみんなもそろそろ受験モードになってきた頃だ。 俺も嫌でも受験を感じてしまう。 別に将来、何かやりたい事があるわけでも無い。ただ漠然と大学に行くだけだ。 だから、あまり勉強が手につかない。 唯一、趣味である親父と祖父、つまりじいさんに教えられた剣術だけである。 別にこれを生かして何かできるわけでも無い。
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