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「六郎と湯浴みか・・・くくっ」
「何故そこで笑う?」
部屋に荷物を置き、海に引っ張られるがまま湯浴みにへとやってきた六郎。
突然笑いだす海に、六郎はムッとしてそう云った。
「つか、お前・・・湯浴みんときくれぇ頭の手拭い〈ソレ〉取れよな・・・」
「絶対に否だ!」
「何で?」
「・・・それは・・・」
湯浴み時にも頭の手拭いを取らない彼に、海は取ろうと手を伸ばす、が、六郎はソレを避けながら絶対に取らないと手拭いを両手で押さえる。
そんな彼の様子にため息をついた海が理由を聞けば、六郎は口籠もってしまった。
「兎に角・・・取りたくない・・・」
「なら、濡れたら?」
「誰も居ない所で取り替える」
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