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「最初は少し意地悪しました。酷い事も言いました。それなのに…優しく相手してくれて、悪口なんか一切言われませんでした。その瞬間、思ったんです」 あ、勝てないなって そう語るあかりちゃんは本当に悔しそうで、少し目を赤く染める もう少しで泣きそう それでも踏ん張っていた 「結局、先輩が卒業するまで告白出来ませんでした。しかも、九夜先輩、私が砂原先輩を好きな事気付いてましたよ。かなり気を使われました」 あかりちゃんが今日、この日に私を呼んだ意味を理解する その思いをぶつける相手 ぶつける場所 それが重なった時、あかりちゃんは全てを爆発させた 「あーーもう!!絶対負けたくなかったですよーー!!あんな中学生が相手なら戦意喪失するじゃないですか!!そう思いませんか!?」 「ま、まぁ、分かるよ」 「ですよねーー!!砂原先輩のアホーーですーー!!」 悪口言いながらも敬語なのが可愛らしい でも、砂原先輩という人は『可愛い』より『綺麗』を選んでいたみたい
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