はじめの一歩。

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良太が家に来て、何も準備していなかったために、姉が一人で買いにいってしまった。 “私が行っていれば” 今でもそう思う。 姉が出てすぐ間もない頃、良太が急に口を開いた。 「今、お母さんいないの?」 “何故そんなことを聞くのだろう?” そう思ったが、答えないわけにはいかないため、 「あ………はぃ。」 無愛想に答えたつもりだった。 「ねえ、杏ちゃんのへや、見せてよっ!」 どこまで常識知らずなんだよ……… 「それはさすがに無理……」 ドンッ!!! 瞬間。 背中に痛みが走った。image=454126287.jpg
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