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良太が家に来て、何も準備していなかったために、姉が一人で買いにいってしまった。
“私が行っていれば”
今でもそう思う。
姉が出てすぐ間もない頃、良太が急に口を開いた。
「今、お母さんいないの?」
“何故そんなことを聞くのだろう?”
そう思ったが、答えないわけにはいかないため、
「あ………はぃ。」
無愛想に答えたつもりだった。
「ねえ、杏ちゃんのへや、見せてよっ!」
どこまで常識知らずなんだよ………
「それはさすがに無理……」
ドンッ!!!
瞬間。
背中に痛みが走った。
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