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sideS
目が覚めたら、ベットじゃなくて机だった。
大きな欠伸をしてから伸びをする。
机の上の教科書とノートと参考書を見て
あ、昨日途中で寝ちゃったな。
なんてまだ働かない頭で考えながら、いい匂いのするリビングへ足を運ぶ。
「おはよう」
「おはよ、ジン」
母さんが居なくなってからは、いつもジンが食卓に立ってくれてる。
「なに。また徹夜したの」
「まあね。テスト前だし私立行かして貰ってるからには、頑張らないとね」
今日だって土曜日だけど、普通に授業あるし大変なんだよな。
「そんなこと言ったって、まだ順位落としたことねぇじゃん」
「そうだけど、」
「はいはい。そんなとこで突っ立ってたら邪魔になるよ?」
俺がいるのはリビングの扉のすぐ。
ジンがいるのはまだキッチン。
…邪魔にはならないと思うんだけど。
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