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俺は、竜から人に変化すると、シュレイムに帰った。
一年間密閉された生贄の庫にこっそり入り、肉を見る。
多分、昨日焼いたばかりだろう、肉が、床に転がっていた。
そっと指先で触れる。
「あちっ」
慌てて手を引っ込めて、肉を冷気で包む。
ポヒュゥーーーーーーー…プ。
腹がまた鳴った。
早速、肉に噛り付く。
「サーガラ!」
!!
ぶはっ。
「サーガラ様!好い加減生贄の竜を喰うのはおやめください!」
「お前…!」
キッと、振り向き、俺を呼んだ竜に噛みついた。
「お前!俺の吹いた肉返せ!」
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