記憶の欠片は夢の中にあるんスよ

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吐瀉物を竜にかけて、口を拭う。 「不味い方が悪い」 「サーガラ様。 竜は優れた知性を持つ魔物の代表なので、もう少し気品を持ってはいかがでしょうか」 「やだ」 「ですよね~。 (はあ…。何かの頂点に立っている奴はどいつもこいつも、性格がひねくれていて……。 だけど、人化した状態で鱗を容易く噛み砕かれるサーガラ様やそれに並ぶ実力者には、逆らえないんだよな……)」 内心溜息を吐いているのに気づいている俺は、チョップをかました。 「何か不満でもあるのか?」 「い、いえ!微塵もございません!!」
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