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吐瀉物を竜にかけて、口を拭う。
「不味い方が悪い」
「サーガラ様。
竜は優れた知性を持つ魔物の代表なので、もう少し気品を持ってはいかがでしょうか」
「やだ」
「ですよね~。
(はあ…。何かの頂点に立っている奴はどいつもこいつも、性格がひねくれていて……。
だけど、人化した状態で鱗を容易く噛み砕かれるサーガラ様やそれに並ぶ実力者には、逆らえないんだよな……)」
内心溜息を吐いているのに気づいている俺は、チョップをかました。
「何か不満でもあるのか?」
「い、いえ!微塵もございません!!」
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