運命の扉

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「何なの……? 一体……何がどうなってるの……?」 天音は今自分の置かれている立場が分からず、その場から動けなくなってしまった。 開かれた扉の中には、禍々しい空間が広がって闇が渦巻いている……。 ――これって……、私に入れってこと? でも、この扉の中の空間は何……? まるで異次元……、それともブラックホール……? だが、何よりも支配するのは恐怖の感情……。 ――この扉に入ったら……私はどうなるの……? この場から逃げ出したい衝動に駆られるが、身体はまるで金縛りにあったように動いてくれない。 そんな時だった。 『タスケテ……』 「……え?」 急に先程とは全く違う声が聞こえてきた。しかも、それは複数の声。 『タスケテ……!』 『違ウ……彼女ハ悪クナイ!』 『誰デモ良イカラ……彼ヲ救ッテ……』 救いの手を求める声……。懇願するかのように、天音に訴えてくる。
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