運命の扉

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火の玉は暖かい光を放ちながらゆっくりと下降して行く。 漸く地面に着いたと思ったら……、 「……間に合って良かったぜ……。なぁ、あんた大丈夫だったか?」 天音の目の前に少年が現れた。少年の年は天音より年上そうだが、そんなに変わらない感じだろう。金の髪にコバルトブルーの瞳。そして、額にはバンダナをしている少年だった。 「あ……、助けてくれてありがとうございました! 怪我はないです!! 本当にありがとう!」 つい、天音は少年の手を握りブンブンと激しく上下に動かしお礼を言った。 「いや……、別にそれは良いんだけどさ……。そ、それより、何であんた空から落ちて来たわけ? 魔法の使いすぎで魔力が尽きたのか?」 少年はゆさぶされながらも律儀に天音に尋ねる。 「……へ? 魔法……? 魔力……?」 聞かれた天音はピタッ、と腕を振るのを止め、たっぷり時間をとって怪訝そうな表情を浮かべて少年に尋ねた。
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