運命の扉

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「……って事は、この巨大シャボン玉も魔法!? 貴方も魔法が使えるの!?」 「あ、あぁ……そうだけど……、ってか普通は皆魔法使えるし、しかもこれは基礎魔法だし……?」 天音の気迫に押されながらも少年は律儀に答える。天音は自身の頬を強めに抓ったあと、目をキラキラと輝かせた。 「凄い……、夢じゃない……。本当に私異世界にトリップしちゃったんだ……。……あ。ねぇ、そう言えば貴方の名前は?」 天音は漸く落ち着いたらしく、思い出したかのように少年に尋ねた。 「俺? 俺はリオン。リオン・アンバースだ。そう言うあんたは何て名前なんだ?」 「私は高梨天音って言うんだ。よろしくね、リオン君! ……あ! それから……さっきは本当にありがとう! リオン君がいなかったら私、地面と友達になるとこだったよ……」 「それで済んだわけないだろ……。友達どころか普通に昇天ものだぞ?」 えへへ、と笑う天音にリオンは軽くツッコミを入れた。
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