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「その言葉……女神の何とか……って、私が扉に入る前に聞いた言葉だ……。それに、貴方の声……」
「『女神の力を受け継ぐ者』……、つまりは『選ばれし者』……。それが貴方なのよ、天音」
彼女はニッコリと笑って続けてこう言った。
「私の名前はソプラ・アンバース。貴方をこの世界に呼び出したのは私よ。貴方が扉に入る前に聞いた声も私」
「ソプラさんが……私を……?」
「えぇ、そうよ」
天音の疑問にソプラは小さく頷き、肯定の言葉を示す。天音は少し戸惑ったあと、勇気を出してソプラに尋ねた。
「……あの、何で私が……?」
「……立ち話もなんだし、その事についてはお城の中でゆっくり話すわ」
ソプラは周りを警戒するように見て、言った。そして、視線をリオンに移して口を開く。
「……それよりも、リオン」
「は、はい……っ!」
「グッジョブ!」
「はい!?」
ソプラはニヤリと笑いながら親指を立ててリオンに言った。
「あんたのおかげで天音は迷うことなく王国の城に来れた。本当感謝してるわ」
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